BOBBY CALDWELL - HEART OF MINE 2012 (2000GFRR 959)
1. The First Time
2. The Shape I'm In
3. Jamaica
4. In The Name Of Love
5. Sax intro
6. What You Won't Do For Love
7. All Or Nothing At All
8. Cry
9. Coming Down From Love
10. Heart Of Mine
11. Let It Be Me
12. Janet
13. Back In The Fire
14. At Long Last Love
Bobby Caldwell : vo
Mark McMillen : key
Carlyie Barriteau : gt
Lan Richards : dr
Andrew New : sax
"What You Won't Do For Love"等のヒット曲で知られるAORの代表的シンガーであり、後年はジャズ・シンガーとしての活動を中心に行っているボビー・コールドウェル。2012年2月2日LAカタリナ・バー&グリル・ジャズ・クラブ公演をオーディエンス録音で収録したブートレグ盤を紹介するぜ。
マイアミで不動産業をしていた母親の顧客だったボブ・マーリーと幼少の頃から友人関係にあったコールドウェルは、フランク・シナトラやエラ・フィッツジェラルド、さらにブルーズやラテン音楽、レゲエなどを聴きながら育ったという。
マイアミでカトマンズ(マンディ・メイヤーがいたあのバンドとは別)というバンドを結成しシンガーをとして活動をした後、17歳の時にラスベガス、そしてロスへと活動拠点を移していったという。
1978年、R&BレーベルのTK RECORDSと契約。アルバムを制作するが、デモを聴いたTK幹部から、ヒットしそうな曲が無い、と言われたとか。コールドウェルはスタジオに戻り"What You Won't Do For Love"を2日間で書き上げた。
78年、デビューアルバム「BOBBY CALDWELL」をリリース。アルバムはビルボード21位、シングル"What You Won't Do For Love"は9位とヒットし、上々のデビューを飾った。また、日本でも25万枚を超える売り上げを記録しプラチナディスクに認定された。
ちなみに、TKは主にアフリカ系アメリカ人をターゲットにレコードを作っており、コールドウェルが白人であることをリスナーに知られないようにする為、デビューアルバムのジャケットにはコールドウェルの写真を一切掲載しなかった。
アルバムリリース後、ナタリー・コールと共にツアーをした際、黒人ファンが多くを占める会場に現れたコールドウェルが白人だと分かると、皆、驚いていたらしい。しかし、1980年にTK RECORDSが倒産。2ndアルバム「CAT IN THE HAT」(ビルボード113位)はプロモートが殆ど行われず売り上げは大幅に落ちた。
ポリドールに移籍後、82年に3rd「CARRY ON」をリリースするが133位に終わり、以降もヒットには恵まれなかった。日本ではアルバムが売れ続け、プラチナ、ゴールドを獲得していた為、1983年にはアルバム「AUGUST MOON」が日本限定でリリースされた(1990年にアメリカでもリリース)。
その後、交流のあったボズ・スキャッグスからのアイデアで、コールドウェルは他のアーティストへの曲提供を始める。最初に書き上げた"The Next Time I Fall"は、エイミー・グラント&ピーター・セテラ名義でリリースされヒット。他にもシカゴ、ナタリー・コール、ボズ・スキャッグスなど多くの著名なアーティストたちに曲を提供した。
同時にコールドウェル自身もジャズ、R&Bのアルバムを定期的にリリース。フランク・シナトラ等のアメリカン・スタンダード・ナンバーをカヴァーしたアルバムなどもリリースしている。また、1992年には日本の国際芸術賞を受賞した、らしいです。
・・・で、世代的に若干ずれがある私は、コールドウェルという人を知りませんでした。知るきっかけとなったのは、クリストファー・クロスと同じパターンです。2010年代から増えた来日公演に合わせて、FM番組でコールドウェルの紹介や曲が流れたことで知った次第で御座います。
本作は随分と前にリリースされたブートレグ盤で、コールドウェルのブートは恐らくこれ1枚しか出ていないのではないかと思われます。
当時の新作「THE CONSUMMATE CALDWALL」からの曲は演奏されておらず、シングル・リリースされてきたナンバーをずらりと並べたベスト・オブ的なセットリスト。ジャジーでお洒落にアレンジされた名曲群を素敵な歌声で聴かせてくれる素晴らしいライブです。
会場のカタリナ・バー&グリル・ジャズ・クラブにいる気分で、美味しい食事とワインでも飲みながら、それではじっくりお楽しみください🙂🍷
part.1
part.2
バックインレイ。
ジャケット裏面とCDR盤面。ちなみに2000GFRRレーベルのブートは全てTDKのプリンタブルCDRを使用して製作されています。
以上です🙂