みんな大好き、アメリカン・ロックを代表するバンドの1つであるジャーニーの全盛期の音源を収録したブートレグを紹介するよ過去記事の再編集だけど😃
ジャーニーと言えば"Voice of Journey"スティーヴ・ペリー加入から脱退までがピークでしょう。特に、1981年7月17日にリリースされた「Escape」は、リリースから2ヵ月後、バンド初のビルボード1位を獲得。全世界で累計1200万枚以上を売り上げる大ヒットとなりました。
1998年にジャーニーが再結成を果たした時、スティーヴ・ペリーはインタビューで「Escape」についてこう振り返っています。
「アルバムがあれだけの成功を収めた理由の1つは、多様な音の組み合わせがあったからだと思う。それまでのアルバムに無かった音楽要素をEscapeは持っていた。僕たちは新しいものを作り出そうとアレンジに挑んだんだ。ジョナサン・ケインがキーボードやグランドピアノを弾き、歌が入り、そこに突然ニールのギターが入ってくるとかね。ファンたちは皆、それを気に入ってくれたんだ」
Escapeのビッグ・ヒットで、バンドは批評家たちからアリーナ・ロック、或いはスタジアム・ロック(商業路線狙いのロック)と揶揄されるようになり、ペリーは時としてフロントマンとして批判を受けることもあったそうです。1982年のインタビューで、ペリーは次のように語っています。
「(Escapeの成功で)僕はそれほど変わっちゃいないよ。道でサインを求められるようになって、手配しておいてもらわないと気軽にレストランにも入れなくなったくらいかな。アイツは下手だと悪く言われることもあるけど今を楽しんでいるよ。僕は歌う為に生まれてきたと思っている。何か他のことをするなんて想像も出来ないよ。ファンが望む限り、いつまでも歌い続けたい」
それでは、主に1981年~83年に行われたツアーを収録した所有ブートレグ盤を軽く紹介します。一部ブートは音源付きで紹介いたします。ごゆっくりどうぞ😺
NEXT KARMA (GYPSY EYE077)
GYPSY EYEレーベル、プレス盤1CD。1978年3月24日ペンシルベニア州アッパーダービー公演をSBD録音で収録。エアチェック音源と思われるが、世代が高いのか音がこもっている。78年2月のツアー開始から1か月ほどのライブで、ペリーもバンドもまだ本調子ではない印象を受ける。
BEGINNING THE LIGHTS
レーベル不明、プレス盤1CD。1978年6月10日キャピトル・シアター公演をモノラル・サウンドボード録音で収録。ペリーの初々しく、伸びがあり透き通ったハイトーン・ヴォーカルが見事だ。ジャーニーの新たな顔に負けじとニール・ショーンも弾きまくり、エインズレー・ダンバーの叩き込んでくるドラムが実に心地よい。
序盤からハードロックばりに激しい演奏を聴かせて、最後は"PATIENTLY"と"LIGHTS"でしっとりとしたエンディングを迎える素晴らしい構成。今は公式により音源がアップされている。未聴の方はぜひ一度。
LOOK INTO THE FUTURE (GYPSY EYE211)
GYPSY EYEレーベル、プレス盤1CD。1978年サンフランシスコ公演をサウンドボード録音で収録。ツアー最終日にしてエインズレー・ダンバーのジャーニーラスト・ステージ。音質良好。演奏は上の「BEGINNING THE LIGHTS」と雰囲気が似ている。
LIVE MY LIFE (GYPSY EYE 246/247)
GYPSY EYEレーベル、プレス盤2CD。1979年4月15日渋谷公会堂公演をサウンドボード録音で収録。SBDだが音揺れやテープの劣化によるピッチが不安定な個所があり音は良くない。新加入スティーヴ・スミスはダンバーに負けず劣らずよく叩きリズムも常に安定している。ペリーの、日本のファンと優しく対話するようなMCに彼の人柄を感じる。
VISITED TO JAPAN '79 (BS1)
レーベル不明、プレス盤1CD。1979年4月18日東京公演をサウンドボード録音で収録。ラジオ放送用と思われる。高音質ステレオだがコンサート後半からの不完全収録なのが残念。
ALIVING AND DEPARTURE (BREAKDOWN-43AB)
BREAKDOWNレーベル2CDR。1980年8月23日メリーランド州ラーゴ公演をステレオ・サウンドボード録音で収録。「DEPARTURE」ツアー定番音源。
この日はFM放送の他、テレビ用に撮影されておりブートビデオが出回っていた。Youtubeにも断片的にこの日の映像が上がっている。
BLUE SKY PARTY IN CHICAGO 1981 (WS 007)
Wild Streetレーベル、プレス盤2CD。1981年9月5日イリノイ州シカゴ公演をサウンドボードで収録・・・となっているが、シカゴ公演は9月29日で、本作は9月5日ウィスコンシン州イースト・トロイ公演(alpine valley, east troy, wi)である。
業者がシカゴ公演と誤ってクレジットした理由は、このライブが放送されたのがシカゴのFMラジオ局WLS-FMだからではないだろうか。本作はその放送のエアチェックを使用している。
ジョナサン・ケインが前年まで在籍していたベイビーズ"TOO FAR GO"を演奏しており、そこではケインがリードギター&リードヴォーカルをとっている。DISC1はピッチが正常だが、DISC2はピッチが半音ほど低く音量レベルも低い。それでは音源をどうぞ。ディスク2はピッチや音質を調整しております。
disc 1
disc 2
STAGE JOURNEY (OH BOY 1-9084)
OH BOYレーベル、プレス盤1CD。1981年11月6日テキサス州ヒューストン、ザ・サミット公演をサウンドボード録音で収録。インレイにはHOUSTON, TEXASとしかクレジットされていないが定番音源ザ・サミット公演である。
キングビスケット・フラワーアワーのトランスクリプションをコピーしたのか、オフィシャルでも通用するレベルの高音質。2005年に完全収録してオフィシャル・リリースされ本作の価値は無くなった。同じヒューストン公演を収録した「DON'T STOP LIGHTNING」というプレス1CDのブートも存在しているが、OH BOY盤よりも音質が2,3ランク下がる。
1982年4月13日 大阪府立体育会館
Disc 1
1. Escape
2. Line Of Fire
3. Lights
4. Stay Awhile
5. The Party's Over
6. Lovin' You Is Easy
7. Open Arms
8. Mother Father
9. Keyboard Solo
10. Who's Crying Now
11. Where Were You
12. Drums Solo
13. Dead Of Alive
Disc 2
1. Don't Stop Believin'
2. Stone In Love
3. Keep On Runnin'
4. Wheel In The Sky
5. Lovin', Touchin', Squeezin'
6. Anyway You Want It
1982年4月13日大阪府立体育館公演をオーディエンス録音で収録。未ブート音源だったが近年ブート化された。1982年4月からツアーを再開したバンドは、昨年同様に日本からスタート。7月2日まで北米をツアーして"ESCAPE WORLD TOUR"は終了。
81年北米ツアーから固定化された、オープニングBGM~ESCAPEでスタートという流れでコンサートがスタート。"OPEN ARMS"がセットに入った他、様々な部分で前年の公演とは内容が大きく変化している。
カット箇所が一部分存在しているが、ほぼ完全収録している。高音質とは言えないが良質なステレオAUD。それでは音源をどうぞ!
ESCAPE~
MOTHER, FATHER~
STONE IN LOVE~
ESCAPE FROM YOKOHAMA (TCDJNY-1-1,2)
TARANTURA(new)レーベル、プレス盤2CD。1982年4月17日横浜文化体育館公演をオーディエンス録音で収録。レインボーなどの来日公演を数多く録音してきた名テーパーMr. Peach氏による録音、通称"桃印"音源。
さすが桃印、臨場感のある素晴らしい音質。司会者による冒頭アナウンス、コンサート前の会場BGM(サバス "Heaven and Hell" 等が流れる)から収録。まるで会場にいるような雰囲気を味わうことが出来る。
残念ながら "Who's Crying Now" 後半でテープチェンジの為にフェードアウトしてしまいますが、ほぼ完全収録。それでは音源をどうぞ!
ESCAPE~
MOTHER, FATHER~
STONE IN LOVE~
Rosemont Horizon, Rosemont, Illinois 1982.5.21
Disc 1
1. Escape
2. Line Of Fire
3. Lights
4. Still They Ride
5. The Party's Over (hopelessly In Love)
6. Lovin' You Is Easy
7. Open Arms
8. Mother, Father
9. Who's Crying Now
Disc 2
1. Separate Ways (worlds Apart)
2. Where Were You
3. Dead Of Alive
4. Don't Stop Believin'
5. Stone In Love
6. Keep On Runnin'
7. Wheel In The Sky
8. Lovin', Touchin', Squeezin'
9. Anyway You Want It
未ブート化音源、2CDR。1982年5月21日イリノイ州シカゴ・ローズモントホライズン公演をオーディエンス録音で収録。10年ほど前にネットから出てきた音源。
日本公演から1ヵ月後の公演。ここで注目は「セパレイト・ウェイズ」が演奏されている点。「セパレイト・ウェイズ」はエスケイプ・ツアー中に作詞・作曲された曲で、初のライブ演奏は1982年6月21日、ビル・グレアム主催 "Day on the Green" コンサートとされている。スティーブ・ペリーが観客に "We just wrote this song about two weeks ago"(この曲は2週間前に作ったばかりなんだ)とMCで発言したとする情報が出ている。
しかし、少なくともその1ヶ月前、5月21日イリノイ州ローズモント・ホライズンで行われたライブの非公式音源が存在し、そこでペリーは「この曲は2週間前に作った」と発言しているという情報が正しいと思われる。
ピッチや録音レベルが不安定なうえに音質も良くないが、この時期のライブはブート化されているものが皆無で貴重かと。それでは音源をどうぞ。ピッチや録音レベルを当方で調整してあります。
disc 1
disc 2
1983年2月22日愛知県体育館
アングラ音源。オーディエンス録音。dimezoneから登場した音源ですが、後にその音源を基に業者がCDRでブート化している。当方所有の音源はdimeのDL音源。元の音源が異様なまでにピッチが狂っており、当方が他の来日公演の演奏を参考にピッチ修正しております。
disc 1
disc 2
FRONTIERSMEN IN THE FAR EAST (SDR CD 003/4)
S.D.R.RECORDレーベル、2CDR。2月24日大阪府立体育会館公演をオーディエンス録音で収録。大阪公演を収録した初のブートCD。音質は後発に比べて悪く、今となっては不要の1枚。
Faithfully Tonight (TRIAL-079)
TRIALレーベル、2CDR。2月24日大阪府立体育会館公演をオーディエンス録音で収録。既発とは別ソースを使用しており良質な音源を使用している。割と淡々とした演奏で観客も静かだった名古屋公演と比べて、大阪公演は比較的盛り上がりを見せております。
ただ、ジャーニー加入からエスケイプ・ツアーまで常に澄んだ美声を聴かせていたペリーの声質に変化が感じられる。曲によってはフェイクで誤魔化すこともあり、この辺りからツアーの連続による疲労と喉へのダメージが顕著になってきたのかもしれない。演奏内容は素晴らしく、音質も80年代の客席録音としては十分に及第点。では、音源をどうぞ。
disc 1
disc 2
DIAMOND NIGHT (AYANAMI-042)
AYANAMIレーベル2CDR。1983年2月25日大阪府立体育会館公演をオーディエンス録音で収録。高音が若干きついが初日24日より良質なステレオAUD。演奏内容は前日と特に大きな変化はない。
DISTANT EYES (GYPSY EYE 173/174)
GYPSY EYEレーベル、プレス盤2CD。定番中の定番である1983年3月2日武道館公演をサウンドボード録音で収録。FM放送のエアチェックがソースとなっている。アップグレードも出ているらしいが詳細は不明。
近年、ブートからコピーされて作られたハーフオフィシャル盤がアマゾン等で販売されております。レビューによるとブートより音質が劣るという。ディスク2後半に78年と85年のデモ音源を収録。83年来日公演で聴くことが出来る音源の中では、個人的にこの日が最も内容が良いと感じる。では、音源をどうぞ。
disc 1
disc 2
New York, Nassau Coliseum 1983
未ブート化音源。83年5月8日ニューヨーク・ナッソーコロシアム公演をオーディエンス録音で収録。この時期の音源は、不完全収録の6月JFKスタジアム公演や7月オクラホマ公演などSBDが多い印象ですが、それら以外は殆ど見かけない。
ナッソーコロシアムは武道館と同じほどのキャパを誇る屋内競技場だけに、音響的に録音が難しかったと思われる。音があまりよろしくない。演奏はなかなか、ペリーも声が戻っている印象。では、音源をどうぞ。
disc 1
disc 2
BIG ESCAPE
レーベル不明1CDR。LIVE IN USAとしか記載されていないが1983年6月4日JFKスタジアム公演をサウンドボードで収録。高音質ステレオSBDで音質は文句なし。チープなCDRブートで光沢紙に印刷したような作り。
MEMORIES REMAIN (GYPSY EYE 236)
GYPSY EYEレーベル、プレス盤1CD。1983年6月4日フィラデルフィアJFKスタジアム公演をサウンドボード録音で収録。アナログ時代から繰り返し音源化されてきた定番中の定番音源。現在もタイトルを変えてリリースされている。
ピッチが狂っていると感じるほど各曲のテンポがスピーディだ。この辺りから以降、常にこの速さが定着している。演奏が荒くなっているようにも感じられる。また、ペリーに明らかに疲労が感じられる。日本公演のほうがテンションが低いと取るか、安定した演奏と取るか。個人的に、6月以降の演奏はどれもイマイチと感じる。それでは音源をどうぞ!
part.1
part.2
NORMAN 1983 RADIO SHOW MASTER
ダイカン9F某店ギフト2CDR。1983年7月20日オクラホマ公演をサウンドボード録音で収録。古くはJamrec Musicレーベル「Oklahoma 1983 Westwood One Pre-FM Soundboard Master」として登場している。
Westwood One "Superstars in Concert" で放送された定番音源で、過去にエアチェック音源を収録したLP及び1CDブートが多く登場していたが、上述の通りJRMレーベルで放送原盤であるトランスクリプション・ディスクから直に落とした完全盤が登場した。それでは音源をどうぞ。
disc 1
disc 2
ESCAPE TO FRONTIERS (JRNY-083)
レーベル不明プレス1CD。1983年7月21日オクラホマ公演をサウンドボード録音で収録。オクラホマ公演は7月19日~21日と3日間行っており、20日と21日はCD2枚組の完全盤が出ている。また、21日はオフィシャルBOXでもリリースされた。
Doing A Great Frontiers Tour 1983 (GEP-096A/B)
Gypsy Eye Projectレーベル、2CDR。1983年7月21日オクラホマ公演をサウンドボード録音で収録。2日連続(3日連続だったかな?)行われたオクラホマ公演の2日目。上段の公演の翌日で新たに発掘された音源だが、2日間ともオフィシャルボックスに収録済み。演奏内容は特に変化なし。ZIONレーベルからプレス盤もリリース済み。それでは音源をどうぞ。
disc 1
disc 2
FRONTIERS IN WASHINGTON 1983 (Breakdown-711A/B)
Breakdownレーベル2CDR。1983年8月19日ワシントン・タコマ公演をオーディエンス録音マスターより収録。以下、メーカーインフォ。
70年代からの大ヒット・ナンバー中心にアルバム『フロンティアーズ』からの収録曲や各メンバーのソロ・パート、「アフター・ザ・フォール」の長いイントロ等この時期ならではの絶頂期ライブをとらえた注目のレア・ライブ音源です。
それでは音源をどうぞ。
disc 1
disc 2
SATELITE TRANSMISSION (LAM 8610)
1986年10月9日デトロイト・ジョー・ルイス・アリーナ公演をサウンドボード録音で収録。1986年「RISED ON RADIO」リリース。アルバム制作の段階でスティーヴ・スミスとロス・ヴァロリーが脱退しており、セッション・ミュージシャンのマイク・ベアード(dr)とランディ・ジャクソン(b)が参加している。
この日は、本作のタイトルにもなっている通信衛星によってアメリカと東京のFM局で生放送された。それをエアチェックしたものが本作である。日本では86年10月10日の朝に「FMフェスティバル 地球音楽ステーション ジャーニーライブ」として生放送されており、セーラ(誰だ?セーラ・ロウエル?)というリポーターの声が現地から時々入る。本作にはそれが入っていないので、アメリカの放送音源かもしれない。
FM放送ではコンサート全曲を放送しているが本作は不完全収録。上の1983年オクラホマ公演同様、オフィシャルのBOX-SETに完全収録された。1986年ツアーの音源は要る?いいか。暇があれば、また追加します😌
RAISED ON RADIO SHOW (GYPSY EYE 114)
GYPSY EYEレーベル、プレス盤1CD。1986年10月15日フィラデルフィア・スペクトラム公演をサウンドボード録音で収録。FMエアチェック音源。ノイズがあるが良質な音源だ。
1986年のツアーは、ペリーのソロから"STRUNG OUT"や"OH SHERRIE"が演奏されている他、プレスリー"JAIL HOUSE ROCK"が演奏されているなど、ペリーのソロ要素が強く出ている感がある。
TRINITY (RADIO-151086)
レーベル不明、プレス盤1CD。1986年10月15日フィラデルフィア・スペクトラム公演をサウンドボード録音で収録。上の「RAISED ON RADIO SHOW」と同内容だが、こちらは"SEPARATE WAYS"が未収録。"STRUNG OUT"が"ONCE YOU LOVE SOMEBODY"と誤記されている。このスペクトラム公演もアッパー版が出ている。
以上でジャーニー特集は終わりです。